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オーナーのつぶやき2019


2019
今シーズンに向けて
DETERMINATION

知っているだろうか? 雪国の「J」を。Jは3月に開幕するJリーグのことだ。4月になることはない。3月開幕がJリーグ加入審査の条件だから。酸ヶ湯で有名な青森市は、巷では積雪5mと思われているから審査も厳しい。観客席や天然芝コートに重機は入れない。最近は、芝生に無害で肥料となる融雪剤も市場に出ているが、これだけでは労あって益少なしの可能性が大きい。どうする雪国。スコップ片手に老若男女100名余り、準備運動5分、トタン波板を縦長の滑り台にして観客席の雪かきがスタートする。この人海戦術の光景は、モンテディオ山形の開幕前の恒例の行事となっている。新スタジアム建設でJ2昇格を目指すブラウブリッツ秋田も同じ雪の悩みを持っている。アルビレックス新潟では、昨年2月、呼びかけに550名のボランティが参加。芝生のコートを除雪する様子は、Jリーグの公式動画にもアップされている。

さて、Jリーグ加入を目指す第一関門は、「Jリーグ百年構想クラブ」の認定だ。今年の2月1日、青森市役所の市長室で、「Jリーグ百年構想クラブ」の訪問審査を受けた。ラインメール青森に対する熱い期待と真摯な協力体制を確認する関係者へのヒアリングだった。(申請が受理されたこと自体、本当はとてもハードルが高い。)認定の結果は、2月19日のJリーグ理事会で決せられる。そこを通過すると次のステップは、J3クラブライセンス交付申請、しかし観客動員数が平均2000名を上回り、最後にJFL競技成績4位以内を確保できなければJリーグには加入できない。舞台となるホームは2万人が収容できる新青森県総合運動公園陸上競技場。榊 美樹伊東豊雄建築設計事務所のデザインによる、白い曲線の大屋根が特徴のこのスタジアムは、今年9月1日から共同利用が開始する。この大屋根は180cmの積雪にも耐え、融雪なしでも雪を卓越風で吹き飛ばす仕様だ。

新スタジアムでの開幕戦は来年となるが、今シーズンのラインメール青森の目標は、年間順位4位以内を目指すこと。Jリーグ加入への決意の年。前年から大幅に入れ替わる選手層の技術力は昨年を確実に上回る。望月監督とコーチ陣、スタッフの腕の見せ所だ。勿論、忘れてはならないのはサポーターとボランティア、そして地域の皆様の熱い支援だ。JFLのホーム開幕戦は4月だが、晴れてJリーグ加入の暁には、歓喜を人質にする白い受難が待っている。白銀の世界からクラブカラー青のコートへ、青森の春はきっと近い。

2019/2/16
株式会社ラインメール青森フットボールクラブ
代表取締役社長 榊 美樹

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