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新年の挨拶2017 〜 代表 榊 美樹 〜


酉年のブレスト

まだ仄暗い元旦の朝、富士山のご来光の生中継から遅れて、八甲田の山々の稜線にかかる一片の雲の底が茜色に光り出した。古い言葉でいうと東雲(しののめ)。きたきた、きたきた、お天道様(太陽)が頭をだした。思わず、合掌。

新年あけましておめでとうございます。

新年の挨拶東雲(しののめ)は本来「篠の目」、篠竹で編んだ明かり採りが語源のようだ。鬼から逃れ、群生する笹竹に身を隠す。雲間から陽が射し、竹影の隙間から光が零れる揺れる風に動く。そんな原風景が心に浮かぶ。転じて、大河ドラマ「直虎」の幼少期のワンシーン、「百尺竿頭一歩を進む。」主人公おとわが声高く読み上げる。そこは、井伊家の菩提寺である浜松の龍潭寺(臨済宗妙心寺派)の境内、おそらく無門関の一句。
新年の挨拶ここから連想(ブレスト)するのは、秋田の竿燈まつり。藩政以前から秋田市周辺に伝えられているねぶり流しは、笹竹や合歓木に願い事を書いた短冊を飾り町を練り歩き、最後に川に流すもので、それが、宝暦年間の蝋燭の普及、お盆に門前に掲げた高灯籠などが組み合わされて独自の行事に発展したとされている。一尺は約30センチだから、百尺はおおよそ30メートル、その竹竿の頭まで登ってその上に立ち、さらに一歩を進めなさいということ。竹竿から跳べ!挑め!眺めよ。どんな世界があるのかと。竿頭の一歩先の空間は、絶望か希望か。非絶望か非希望か。なんぞや直虎。トイレのサンダル。ロッカーの掃除。受けやすいところにパスを出す思いやり。精神は竿頭の一歩先に存在する。
現U-16サッカー日本代表監督 森山佳郎氏曰く、
「“武器を出せ、長所を生かせ”。しかし、“自分の弱点から逃げるな”、“武器だけ”になることは許さない。持つべきは挑戦心であり、冒険心。苦手なジャンルに挑んでいく精神性だ。」と。

そして、日本サッカーの父 故デットマール・クラマー氏の名言、
「モノを観るのは精神であり、モノを聴くのも精神である。眼そのものは盲目であり、耳そのものは聞こえない。サッカーは技術、戦略が重要視されているが、基本的に感情が大きく左右するものだと私は考えている。すべてを司るのは頭であり、目を見えるように、耳を聞こえるようにし、そして筋肉も動かしている。脳そのものが自分を元気にもし、病気にもする。」

ここでの感情と頭脳は精神に等しい。皮肉骨髄、全身全霊が竿頭の先にある。
そろそろ初夢から覚めてピッチに戻ろう。練習、練習、そう練習。
ブレスト:ブレインストーミングの略、直訳すると脳の嵐、自由連想法。

追伸
昨年よりJFLに参戦し、皆様には沢山のご支援を賜りました。お陰様で、目標であった8位をキープできました。本当に心より御礼申し上げます。これからホーム戰には全国から有力チームが参ります。元日本代表監督 岡田武史オーナー率いる“FC今治”、昨年の天皇杯でJリーグの3チームに勝利しジャイアントキリングを起こした“ホンダFC”等との熱戦を繰り広げます。さらに、今年も熱い青森ダービーがやってきます。“ヴァンラーレ八戸”には新たに、元日本代表の柱谷哲二監督が就任しました。これは侮れません。しかし、“ラインメール青森”には葛野監督がおります。獅子奮戦を乞うご期待。

スポンサー並びにサポーターの皆様、温かいご支援をよろしくお願いします。また、皆様には良き一年になりますよう心よりお祈り申し上げます。

2017年1月24日
ラインメール青森FC
オーナー 榊 美樹

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