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新年の挨拶2018 〜 代表 榊 美樹 〜


新たなるCHALLENGE2020

<GO TO Jリーグ>

ラインメール青森 オーナー 榊 美樹

寺山修司の戯曲には興味を惹く動物のフレーズが散りばめられている。解放された動物園、大きくなりすぎた「コカコーラの瓶の中のトカゲ」、おさらばが得意な「老人ホームの犬」、時代がまたがる「臆病ものの象」、トカゲは、瓶を割って出る力などないと罵倒され、象にはサーカスで芸当が教えられる。そうそう、ここはひとまず時代の不安と恐怖から離れ、点取り芸が得意なロシアの狼「ザビワカ」君に、4年に一度のFIFAワールドカップの成功を導いてもらおう。身を捨てるに値する、日本、Jリーグありと。

さて、ラインメール青森の2017年を振り返ると、サポーターにとっては天国と地獄であった。ファーストステージは勝ち点30の4位。セカンドステージは勝ち点31の2位となり、年間でも勝ち点61の過去最高の2位を達成した。しかも、ファーストステージ第2節からセカンドステージ第8節まで22試合無敗の成績だ。加えて、第72回国民体育大会サッカー成年男子に東北ブロック代表として出場し青森県勢初の優勝を果たした。しかし、プロスポーツの市場ルールなのか、輝かし成績を価値に交換し、多くの選手と監督は次の夢舞台を目指して去って行く。人は差異と幻想に支えられて欲望を制御する変わった生き物。

古代中国では、神に祈りを捧げながら、取っ手のついた大きな針を投げ放ち、偶然当たった青葉繁る大木で親の位牌を作った。ひとつの命が終わりを告げ、新しい出会いをもたらす象徴的な風習だ。これが「新」(シン)という漢字の起源と言われている。古事記には「新玉」(あらたま)という枕詞が残っている。新年に大王に献上する勾玉を指すといわれているが、意味は「荒い、粗い」で、身体にいまだ馴染まない生のものというニュアンスがあるようだ。この「あら」に「新」の漢字を当てたのだろう。驚いたことに、ラインメールの黒神が投げた短剣は、大木をすり抜け月に当たってしまった。

2018年は、新たにS級指導者ライセンスを有する望月達也監督を迎え、新たに移籍してきた選手と在来の選手とが合流してさらに魅力ある体制でシーズンに臨む。

ロードマップを再確認しよう。

2018

◆JFL年間通算順位 ベスト4以内。
◇天皇杯本選出場。
◎Jリーグ百年構想クラブ認定。

2019

◆JFL年間通算順位 ベスト2以内。
◇天皇杯本選出場 一回戦突破。
◎J3クラブライセンス取得。
〇県総合運動公園陸上競技場完成。(J3認定施設)

2020

◆J3リーグへの参加。

この新体制の勾玉(まがたま)を、スタッフ・サポーター・行政・マスコミ、そして地域の人々の温もりの肌でどこまで磨くことができるのだろうか。誠実な信頼をもって、情熱の彼らを迎え入れ包容しよう。年末の嵐で、夢想いの風が吹き荒れ、雲は超特急で流れていったが、今宵は、風も止み青森の家々の頭上に、望月(満月の異称)が天空の中心に皓皓(こうこう)と輝いている。そう、月天心だ。そこらに、解放された動物がまだ、彷徨(さまよ)っている。

以上

追伸 

 新年あけましておめでとうございます。

2018年は4年に一度のワールドカップイヤーです。いつかは、ラインメール青森から選手を、世界の檜舞台に送り出したいものです。今年は、Jリーグ百年構想クラブの認定を受け、地域に根差したクラブづくりを加速させ、諸条件をクリアして、J3リーグ参加を目指します。地元の皆様、スタッフ、選手、望月監督、そしてフロントが一緒になって、共にラインメール青森のカラーを出して参ります。本年もスタジアムでの熱い、熱い応援よろしくお願いします。 青森ダービー 勝ち抜けるぞ!

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