新年の挨拶2016 〜 代表 榊 美樹 〜
申年のプロビンチャ
喜がわれわれに訪れた。
前触れもなく降ってきた。
前半8分 サントスアランの先制ゴール。
ここから始まった気がする。日本リーグ(JFL)に参戦し全国を舞台に戦う、宣告が、烽火(のろし)が。
ラインメール青森FCのみんな、サポーターのみんな、スポンサーの皆様! 同じ時間を共有し、同じ月を見、同じ太陽を拝んで一緒に戦いましょう。
しったかぶりで申年を講釈する気はないが、インターネット曰く申年の「申」は、無学な庶民に干支を浸透させる目的に動物の名前の「サル」を当てたそうで(上から目線ですな。)、本来の読みは「しん」。稲妻の「電」の原字。(東和電材の電。)それが、両手を真っ直ぐのばすことで「伸」の原字となった。草木が伸びて果実が熟成するイメージもある。(踊るりんご娘か。)それと、申年の西暦を12で割ると余りがでない。
確かに。
余りが出ない。(切れが良すぎる。余りがあるから安心する。)株式相場も日本海も荒れている。しかし、期待におののく、戦慄する。昨年8月29日の午後6時48分、隠れサポーターの人差し指が微かに震える。ラインメール青森FCのフエイスブックで天皇杯1回戰の前半ハーフタイムの結果を知ろうと、遠く青森からワンクリックする人差し指。指は0.01秒の震える間に思う。
「きっと、負けているよな、絶対。0-4。でも、もしかして・・・、まさか、相手はJ2リーグに昇格している水戸ホーリホック。無理だよな。でもでも、舐めてくるはず、控えの選手で楽勝パターンか。これは勝機がある。きっと。」
前半 サントスの2ゴールで2-1でリード。夢スコア。
歓喜。ハーフタイムの歓喜。でも歓喜。(結果は、2-4で敗れる。)
川本梅花さん曰く、 「絶対的な自信をもたらした敗戦。」
彼らは、「受難」(パッション)とつぶやいて、「情熱」と言って顔を上げた。いや、拳頭(こぶし)を挙げた。(ガッツボーズ)
以前、日本代表の試合と、ラインメール青森の試合をビデオで見比べた。正直、レベルが違うと思った。格が違う。パスの速さと強さ、精度。零コンマ何秒の反射スピード。スローモーションかと思った。だが、しかしだ。駄菓子ではない。水戸の納豆でもない。そう水戸ホーリホックだ。この一戦から、Jリーグが彼らに転移したに違いない。身体感覚で。理屈ではない。チームの遺伝子に組み込まれた。青森のプロビンチャ(中小クラブ)が大物に食われて、化けた試合だ。
これからは、鈴木と武蔵に注意しよう。
蛇足だが、この時代に生まれてよかったと思う時がある。
タイガーウッズがプレーしている。
メッシがゴール、ゴール、そしてゴール。
同じ時間、同じ空間に距離はあれども一緒に生きている。
JFLという場所に感謝を捧げよう。稲妻(いなづま)に、
慄き(おののき)とともに。
又、ホーム戰には全国から有力チームが参りますので本年は昨年以上に地域密着し青森を盛り上げられるよう努力して参ります。
「青森ダービー」勝つのは青森か八戸か? 乞うご期待。
スポンサー並びにサポーターの皆様、温かいご支援をよろしくお願いします。また、皆様には良き一年になりますよう心よりお祈り申し上げます。
2016年1月23日
ラインメール青森FC
オーナー 榊 美樹